過去と現在から未来へ。
江戸幕府が大政奉還を行なった次の年・明治元年1869年、日本の新時代の幕開けから脈々と営業を続けてきた別所温泉上松屋旅館。2019年2月をもって創業150周年となります。この信州最古の温泉地と旅館を新しい時代へ繋げ、より良いものとしていくため、上松屋は新しい経営理念と変革を持ってリブランドいたします。
経営フィロソフィー。
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理念 - MISSION -
ソウゾウリョク
旅の想像、宿の創造。上松やは、常にソウゾウリョクのある企業になりたいと考えます。お客様が旅をするとき、何を食べたいのだろう?何をして過ごしたいのだろう?何が喜んでもらえるのだろう?という想像を働かせ、それを宿の商品としてカタチに創造していく。スタッフ全員がそう思って実行していくことは大変困難かと思います。しかしながら、お客様の声を聞く、観察する、勉強すること、そして社員にとって意見を言いやすい、固定観念のない組織を作ることを基本としていき、その中から生まれると考えます。旅館文化や旅館独自の良さ、地域性を守りながら新しいカタチを作っていきたい。これを我々が果たす使命・存在意義として経営をしていきます。
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使命 - VISION -
一人ひとりに旅×宿のあるライフスタイルを
伝える200年企業。上松やの将来ありたい姿。そして実現を目指す指標。 上松やに一人旅にいくことが自分へのご褒美だ!年末は北向観音にお参りして家族で毎年上松やに集まるんだよ!還暦のお祝いに上松やに泊まったよ!子供が生まれたら上松やに連れて行こう!そう思って訪れてくださる方にとって上松やはライフスタイルの一部であると考えます。旅のある時間とそこに上松やのある時間を一人でも多くの方に提供したい。またそうあっていただけるような商品やサービスを提供し続けていく。
これはお客様だけに限ることではありません。従業員を抱えている会社として、その一人ひとりの生活を支え、上松やで働くことはライフスタイルの一部となっています。退職をした後でも、新しい家族ができたときも、また笑顔で遊びに来てもらいたい。
それを、今回の節目である150周年から、更に50年続けていくことを当社のビジョンとします。 -
心条 - CREED -
三心三共:三精神・三要素・三利益を持って、
顧客・社員・地域と共に。- 勇・智・誠の人と成り、事を成す。
- Be and do with a brave, knowledge and Sincerity.
社員には、時に堪え時に攻める力、常に考え創造する能力、会社に尽力し誠意を持つ心 の三つの精神を持って行動してもらいたいと考えます。 - 聖地の太陽・大地・水を基本とした商品づくり。
- Sacred Onsen Resort blessed by the Sun, the Land and the water.
太陽と大地の聖地である別所温泉の歴史や地域資源、土地の食や体験、風土を旅館や旅の商品に生かし提供します。 - 会社・社員・地域全てに利益をもたらす経営。
- Benefit for all sides, WIN WIN WIN.
関わるステークホルダーの皆様と共に歩み、利益をもたらす健全な観光事業者としての経済活動をしていきます。
伝えたいメッセージ。
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ロゴ・屋号のリニューアル
上松やの新しいフィロソフィを象徴するもの。三心三共精神を高く伸びていくような3枝の角がある、真田幸村の兜をモチーフに、松のイラストを配置。真田家の家紋である六文銭の一つを、一人ひとりのお客様、一人旅となぞらえた紋をあしらった、真田レッドのロゴ。 書体は、より上質さを高め宿らしさを表す筆書体にし、ロゴと屋号を和モダンに組み合わせ、伝統と革新を追求したいという想いを込めました。
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コーポレートメッセージ
'ひとりの旅の時を。'上松やが20年来続けて来た一人旅歓迎の宿。それを継続するため、他にはない、よりおひとり様にとって快適な宿にしていけるよう想いを込めています。また、グループ、ファミリー、カップル、女子旅、など様々な方同士でもご宿泊いただいていますが、全てお一人ずつのお客様で構成されていることはいうまでもありません。常にお一人ずつに目を向けられるような、それぞれのご宿泊・ご滞在という貴重な時間をいただいていることに対し、より良い商品とサービスでお返ししたい。そんな意味が込められています。
変化を持ち続ける中で、
変わらない良さを。
私がこの旅館に携わって8年が経ちます。帰った当初より、IT化に向けた取り組み、オンライントラベルエージェントからの集客強化、インバウンド誘致、社員インセンティブ強化、館内や販促物のデザイン、渉外活動、地域活動、など様々な取り組みを実施して来ました。その中で旅館にとって一番軸であると感じたことは、組織力の重要性。組織系統が適切に働き、社員同士が協力し合い、意見を活発に出すことができ、それを経営やお客様に対するサービスや商品に反映できる体質であることは、強い会社を作る一番の要素となります。それを支える理念を会社全体で共有していくことが私の大きな役目であると思います。
150年の旅館というと老舗という言葉が適切であろうかと思いますが、上松やは常に新しいコトを創造しながら、旅館文化・別所温泉の伝統を守れる会社であるために走り続けます。
有限会社上松屋旅館 7代目社長 倉沢晴之介